観光省傘下であるフィリピン退職庁(PRA)は、以前よりリタイアメントビザ保有者は入国可能と言っていましたが、入国に際して観光省発行の入国免除証(Entry Exemption Document)を事前に取得が必要とし、実際はこの免除証の発行を抑える(しない?)ことで、事実上の入国拒否を続けてきました。
去る2021年6月3日に方針変更があり、上記免除証なしに現時点で有効なリタイアメントビザ保有者の入国が可能となりました。
フィリピン退職庁(PRA)発表の資料
詳細はPRA発表の資料をご参照ください。
旅行用DFA入国免除書類(EED)の免除について
宛先:
フィリピンに入国する全てのSRRVホルダー/PRAメンバー
2021年6月3日付のIATF Resolution No.119 Series of 2021に従い、またIATFの既存の試験、検疫プロトコル、および入国港で許可される到着者数の制限に関するガイドラインに従い、SRRV保有者は入国免除書類(EED)を必要とせずにフィリピンへの入国を許可されますので、お知らせいたします。フィリピンの入国港に到着したら、有効なSRRV I.D.カードと、パスポートやBIオーダーに貼られたSRRビザシールを入国管理局に提示してください。
訪日旅行の要件に関する最新情報は、入国管理局の公式Facebookページをご覧ください。 IATF-MEID Resolution No.119, series of 2021に基づくガイドラインの改訂については、移民局の公式Facebookページをご覧ください。
この勧告に関する詳細な説明については、reentryrequest@pra.gov.ph
入国後の隔離措置などについて
なお、フィリピン入国後の隔離期間(14日間)は引き続き必要となります。
以下、大まかな流れですので詳細は駐日フィリピン大使館のお知らせをご参照ください。
1日目 :フィリピン到着/隔離施設チェックイン
7日目 :RT-PCR検査(鼻咽頭検査)*4,000ペソ現金払い
9日目 :検査結果通知
10日目 :隔離施設チェックアウト
11-14日目 :残りの期間を自宅または宿泊施設にて隔離を行う (必須)
空港到着後10日間の隔離施設として、マニラ・カビテ・リザール地区の2021ホテルが登録されています(登録ホテル詳細)。当隔離施設の費用は、日本とは異なり自費となります。
リストを見ますと、Raffles and Fairmont HotelからRed Planet Hotelまで幅広く登録されていることがわかります。
高級ホテルに泊まっても、プール・ジム等は使えないのでしょうから、あまりメリットはない気もします。
なお、食事も提供されないでしょうから、結果外出して通常通り食事をする・買い物をするということにならざるを得ないと思われます。
(*日本帰国の際も14日間の自主隔離が必要です。それと航空料金が非常に高額となっていますので、実際に行くにはハードルは高い気がします。)
外国人の入国制限緩和でフィリピン不動産はどうなる?
このリタイアメントビザ保有が多いのは、中国人です。
2020年10月時点での総取得者数:70,520人のうち、中国人が26,969人(占有率38%)取得しています。
(日本人は4,016人)
つまり、オンラインカジノ業で働く中国人が合法的にフィリピンに入国できるようになったことを意味します。
フィリピンのコンドミニアム売買・賃貸市場は、ほぼ中国人頼みとなっている現状を考えますと、数はまだまだ少ないとはいえ、彼らが入国出来ることで不動産市況の回復が少し進むのではないかと期待しています。